メイプルストーリーは12月で日本サービスから10周年
メイプルストーリーは2013年12月に,日本国内のサービス開始から10周年を迎える。オープンβテストが開始されたのは2003年8月のことなので,その頃にプレイしていた人であれば,本作に触れてからもうすぐ10年ということにもなるだろう。今回の取材では,そんな本作について,いくつか開発陣に聞いてみたので,最後にミニインタビューを掲載したい。
4Gamer:
今年でメイプルストーリーは日本サービス10周年を迎えますが,これまでのサービスを振り返っての感想はいかがですか。
Nexon Maple Story開発チーム 室長 ベク・ドゥサン氏
ベク・ドゥサン氏(以下,ベク氏):
感無量です。またそれと dq10 rmt同時に,これからさらにメイプルストーリーを10年,20年と続けていくための出発点に立っていると実感しています。プレイヤーの皆さんからの期待に応えられるよう,あらためて気を引き締めて開発・サービスに取り組んでいきたいです。
4Gamer:
長い歴史のあるメイプルストーリーは,ネクソンという会社にとって,どういった存在なのでしょうか。
ベク氏:
ネクソンは,今では韓国有数のオンラインゲームメーカーとして知れ渡っていますが,それはメイプルストーリーのおかげだと思っています。数多くのタイトルを展開している現在になっても,メイプルストーリーが重要なタイトルDragon Quest 10ということは変わりません。ですから今回もこうやって,SPARKアップデートを行なえるような,開発リソースが投入されているわけです。
4Gamer:
日本,韓国に限らず,これまでの開発やサービスを振り返って,印象深いエピソードはありますか?
ベク氏:
私は2010年に行なった「BIGBANG」アップデートが忘れられません。ゲーム全体のバランス調整を行ったのですが,そのせいか韓国ドラクエ10 rmtでは復帰したプレイヤーが大勢参加してくれて,サーバーがパンクしかけてしまったんです。開発中はとても苦労しただけに,あそこまで盛り上がってくれて嬉しかったですね。
Nexon Maple Story開発チーム 日本チーム長 キム・ヒョンソン氏
キム・ヒョンソン氏(以下,キム氏):
私は,韓国でレベルキャップを200に拡張した時に,最初に到達したプレイヤーのことが印象に残っています。その人は,お子さんがメイプルストーリーを遊んでいて,最初はそれを手伝うつもりで始めたそうなのですが,気が付いたら本人がどっぷりハマってしまったそうです。その結果,最速でレベル200に到達してしまったのだから,我々もびっくりしました(笑)。
4Gamer:
それはいくらなんでも,ハマりすぎですね(笑)。
キム氏:
韓国で10周年のオフラインイベントを開催した時,その人を招待して,特別賞を授与しました。お子さんは今は大学生とのことで,本当に長い間サービスしているのだということを実感します。
4Gamer:
メイプルストーリーは,どちらかというと低年齢層をターゲットにしたタイトルですが,これだけ長くサービスを続けている以上,新しいプレイヤーを取り入れる必要もありますよね。それにあたって,心掛けていることなどはありますか。
ベク氏:
価値観やトレンドが常に変化し続けているので,アップデートやイベントで,それらに素早く対応することを心掛けています。例えば最近では,スマートフォンが急速に普及しているので,その操作に慣れた人がメイプルストーリーを遊びやすくするために調整するといった具合です。
4Gamer:
SPARKアップデートでUIのリニューアルを行なわれるとのことですが,これもそういった理由からなのでしょうか。
ベク氏:
そうですね。大変ですが,やっておかなければなりません。
メイプルストーリーは,ゲームエンジンが2Dなので限界を感じることもありますが,歴史が長い分,コンテンツのボリュームがたっぷりあるので,そういった点でこれからも新しいプレイヤーにアピールしていければと思っています。
4Gamer:
それでは最後に,今後のサービスについて意気込みをお願いします。
ベク氏:
正確に言えば日本ではもう少し先になりますが,10年もの間サービスを続けることができ,とても光栄に思っています。これからもメイプルストーリーは,プレイヤーのトレンドやニーズの変化を汲み取り,それに対応させる形でアップデートしていきます。これからも楽しんでもらえると嬉しいです。
キム氏:
これまでの10年間がそうであったように,メイプルストーリーはこれからもどんどん進化していきます。どういった進化を遂げるのかは,皆様のご要望次第になりますが,そういった意味では,10年後のメイプルストーリーがどういったオンラインゲームになっているのか,自分でもワクワクしています。
4Gamer:
本日はありがとうございました。